Appleは、現地時間2024年8月22日、EUのユーザー向けに「iOS/iPadOS」のブラウザ選択画面の変更やデフォルトアプリの設定、デフォルトアプリの削除可能アプリの拡大などを2024年末までに利用可能となることを案内しています。
EUでの「iOS 18」の新機能
「iOS 18」からEUユーザーのブラウザ選択画面が変更
「iOS 17.4」より、EUユーザーはランダムに選ばれたSafariを含め上位12のブラウザのリストからデフォルトのブラウザを選択することができる選択画面が導入されています。
「iOS 18」からは、ユーザーがSafariをデフォルトに設定している場合、ブラウザ選択ウィンドウがポップアップ表示されるようになり、ブラウザ選択画面では、ブラウザについての説明文と、選択ウィンドウから直接デフォルトのブラウザを設定するオプションが導入さるようになります。
ユーザーがデバイスにすでにインストールされているブラウザを選択した場合は、そのブラウザが開き、未ダウンロードの場合は、ダウンロードアイコンが表示されるようになります。また、ブラウザを選択する前に、利用可能なブラウザオプションの全リストをスクロールする必要があります。
なお、Safari以外のブラウザをデフォルトとして設定している場合は、選択画面は表示されないようになっています。
この他、Safariがユーザーのドックやホーム画面にある時に、デフォルト設定を実行すると、新しく選択したブラウザがSafariアイコンに置き換わるようになります。
選択可能なブラウザなど詳細は以下リンクからご確認ください。
EUのブラウザ選択画面について – サポート – Apple Developer
設定に新しい「デフォルトアプリ」セクションが追加。設定と電話以外のデフォルトアプリは削除可能に
現在EUでは、ブラウザ、メールアプリ、アプリマーケットプレイス、非接触型決済などにサードパーティ製のアプリをデフォルト設定することが可能となっていますが、「iOS 18」では、新たに電話、メッセージ、地図、パスワードマネージャー、キーボード、翻訳、通話スパムフィルターのデフォルト設定が選択可能になります。
そのうち、翻訳と地図のデフォルト設定は2025年春より提供開始予定となっています。
これら多数のアプリのデフォルト設定に対応するため、EUのユーザー向けに、「iOS 18/iPadOS 18」では設定に新しい「デフォルトアプリ」セクションが追加され、各ユーザーが利用できるデフォルトが一覧表示されるようになります。
この他、EUのユーザーはApp Store、メッセージ、写真、カメラ、Safariアプリが削除可能となります。今後、EUでは「設定アプリ」と「電話アプリ」だけが削除不可となり、他のデフォルトアプリは全て削除可能となります。
Update on apps distributed in the European Union – Support – Apple Developer
これらの変更は、デジタル市場法(DMA)への対応のために行われており、「iOS 18/iPadOS 18」へアップデートしたEUの「iPhone/iPad」ユーザーのみが利用可能となります。