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Apple、4つの新しい文字盤を追加する「watchOS 9」を発表。watchOS 9が使えるApple Watch一覧

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Appleは、「WWDC22」の基調講演を開催し、Apple Watch用の次期watchOS「watchOS 9」を発表しました。

watchOS 9の特徴

watchOS 9では新しい4つの文字盤が追加されるほか、強化されたワークアウトアプリケーション、睡眠ステージ、心房細動履歴機能、新しい服薬アプリケーションなどが登場します。

watchOS 9で追加された機能の一覧

watchOS 9で追加された機能は以下の通りとなっています。

新しい4つの文字盤

watchOS 9には、中国文化、イスラム文化、ヘブライ文化などの多くの文化圏で使用されているグレゴリオ暦と太陰暦の関係を表現した「ルナー」、アーティストJoi Fulton氏とのコラボレーションによって生まれたApple Watchだけのダイナミックなアート作品「プレイタイム」、クラシックでDigital Crownを回すとスタイルが変化するタイポグラフィが強調された文字盤「メトロポリタン」、新しい星図と現在の雲のデータを表示したオリジナル文字盤「アストロノミー」の4つの新しい文字盤が追加されています。

  • ルナー
  • プレイタイム
  • メトロポリタン
  • アストロノミー

この他、watchOS 9では、「ユーティリティ」「シンプル」「アクティビティアナログ」などのいくつかの最もクラシックな文字盤に強化され現代化されたコンプリケーションが新たに追加されているほか、「モジュラー」「モジュラーコンパクト」「特大」の背景色を編集してさらにパーソナライズできます。

新しい「ポートレート」の文字盤では、猫、犬、風景などのより多くの写真で深度エフェクトが使えます。また「カリフォルニア」と「タイポグラフィ」の文字盤にはオプションとして漢字が追加されています。

集中モードでは、「パーソナル」集中モードの間は「写真」の文字盤を表示するといったように、iPhoneで特定の集中モードを開始した際にApple Watchに自動的に表示される文字盤を選択でき集中するための仕組みが構築されています。

ワークアウトアプリのアップデート

Apple Watchで人気の高いアプリ「ワークアウト」アプリがアップデートされ、パフォーマンス測定のための詳しい指標と新しいトレーニング体験により、フィットネス目標の達成をサポートしてくれます。セッション中の表示は、Digital Crownを回して読みやすいワークアウト表示を切り替え、さまざまなトレーニングスタイルの重要な指標を確認できるようになっています。

「心拍数範囲」は、手動で作成することも、パーソナライズされたヘルスケアのデータを使って自動的に計算することもでき、ワークアウトの強度のモニタリングに役立ちます。

watchOS 9では「ワークアウト」アプリにカスタムワークアウトが追加され、運動と休憩のインターバルを含む構造化されたワークアウトを作成できるようになります。ペース、パワー、心拍数、ケイデンスなどの新しい通知を追加し、ワークアウト全体を通じてユーザーをガイドしてくれます。

この他、トライアスロン選手向けに、「マルチスポーツ」という新しい種類のワークアウトに対応するようになり、モーションセンサーを使用して動きのパターンを認識し、スイミング、サイクリング、ランニングの一連のワークアウトが自動的に切り替わるようになります。それぞれのワークアウトが終わると、フィットネスアプリケーションの新デザインの概要ページに、その他の詳細とインタラクティブなグラフが表示され、正確な分析が可能となります。

  • カスタムワークアウトが追加
  • ワークアウトにトライアスロン用のマルチスポーツが追加

ランニングのワークアウトの機能向上

watchOS 9では、ユーザーがどれだけ効率的に走れているかを記録するのに役立つさらに多くのデータと機能が追加されます。

「歩幅の長さ」「接地時間」「上下動」などの新しい「ランニングフォーム指標」をワークアウト表示に追加することが可能。これらの指標はフィットネスアプリの概要とヘルスケアアプリに表示されるため、ユーザーは長期的な傾向を確認してパターンを把握することができます。

さらに、watchOS 9では、ユーザー自身の自己ベストまたはよく使うコースの前回の記録を選んで競争することが可能になります。そのペースより速い、または遅れているという通知や、コースから外れた時に通知をワークアウト中に受け取ることができます。

さらに、新しいペース体験では、ユーザーは距離と完走時間の目標を設定することができ、目標を達成するために必要なペースが計算され、表示されるペース通知や指標をワークアウト中に確認することが可能となります。

スイミングの機能強化

プールスイミングワークアウトの新しいストロークタイプとしてキックボードが検知されるようになります。ユーザーがキックボードを使って泳いでいる時、Apple Watchはセンサーフュージョンを用いて自動的に認識し、ワークアウトの概要ではストロークタイプと泳いだ距離が分類されます。

スイマーは、プールの端から端まで泳ぎ終えるのにかかったストローク数と秒数を合わせたSWOLFスコアによって泳ぎの効率を記録し、ワークアウトの概要で各セットの平均SWOLFを確認することができます。

Apple Fitness+ワークアウトを最大限に活用

Apple Fitness+は、Apple Watchからワークアウトの指標をiPhone、iPad、Apple TVの画面にリアルタイムで取り込みます。

watchOS 9ではユーザーがワークアウトを最大限に活用できるようにするため、トレーナーのコーチングに加えて「Intensity for HIIT, Cycling, Rowing, and Treadmill」「Strokes per Minute (SPM) for Rowing」「Revolutions per Minute (RPM) for Cycling」「Incline for walkers and runners in Treadmill」などのガイダンスがFitness+ワークアウトの画面上に表示されるようになります。

Apple TVがないFitness+のサブスクリプション登録者は、AirPlayを使って対応している他社製テレビやデバイスにワークアウトやメディテーションをストリーミングして画面上で指標を確認でき、どこでもいつでもトレーニングできるようになります。

睡眠に関する詳しい情報を提供

watchOS 9では、睡眠記録に睡眠ステージが加わり、さらに詳しい情報が提供されます。Apple Watchは加速度センサーと心拍数センサーからの信号を使って、ユーザーがレム睡眠、コア睡眠、深い睡眠の状態にあることを検知します。

ユーザーはApple Watchの睡眠アプリケーションで睡眠ステージのデータを確認したり、iPhoneのヘルスケアアプリのグラフで睡眠時間などの詳細な情報や、心拍数や呼吸数などの追加の指標を確認することができます。

心房細動履歴

watchOS 9では、心房細動と診断されたユーザーは、FDA認可の心房細動履歴機能を有効にし、心拍リズムに心房細動の兆候が現れたおおよその頻度などの重要情報にアクセスすることで、健康状態についてより詳しい情報を得ることができます。また、毎週届く通知によって頻度を把握したり、ヘルスケアアプリで、心房細動に影響を及ぼす可能性がある睡眠、アルコール摂取量、運動などの生活習慣関連因子を含む詳細な履歴を確認したりできるようになります。

ユーザーは心房細動に関する自身の詳細な履歴と生活習慣関連因子の情報が記載されたPDFをダウンロードして医師や医療従事者と簡単に共有し、より詳しい情報に基づいた会話に役立てることができます。

なお、この機能は、米国の22歳以上のユーザーが使用可能となっています。

服薬アプリの追加

Apple WatchとiPhoneの新たに導入される服薬アプリでは、ユーザーが服薬リストを作成し、服用スケジュールとリマインダーを設定し、薬の情報をヘルスケアアプリで確認することによって、薬、ビタミン、サプリメントの管理と記録ができるようになります。Apple Watchの服薬アプリによって、ユーザーは薬の服用を便利に目立たず、いつでもどこでも簡単に記録できるようになります。

1日複数回、1週間に1回、頓服などそれぞれの薬の服用に関するカスタムスケジュールを作成し、リマインダーを設定して記録に役立てることができます。米国のユーザーは、ヘルスケアアプリケーションに追加した薬の間で重大な相互作用を引き起こす可能性がある場合に通知を受け取ることができます。

プライバシーの強化

ユーザーのiPhoneがパスコードや、Touch ID、またはFace IDでロックされている場合、ヘルスケアアプリにある健康とフィットネスのデータは、メディカルIDを除いてすべて暗号化されます。

iCloudにバックアップされたヘルスケアアプリのデータはすべて、送受信中もAppleのサーバ上で保存されている時も暗号化されます。

watchOS 9のその他のアップデート

    • 常に情報とつながっていられることは、Apple Watchの体験のパワフルな要素の1つです。watchOS 9では通知の再設計により、Apple Watchの使用中は新しい細いバナーで通知が表示され、目を引きながらも集中を妨げない形で表示されるようになります。
    • ファミリー共有設定がホームアプリケーションに対応し、HomePodスピーカーやスマートホームのアクセサリを操作するメンバーとして子どもを招待できるようになります。Appleウォレットで自宅の鍵やホテルの鍵を使うこともできます。
    • Apple Watchの新しいクイックアクションでは、ダブルピンチジェスチャーを使って、電話の応答や終了、写真の撮影、再生中アプリケーションでのメディアの再生や一時停止、ワークアウトの開始、一時停止、再開など、さらにたくさんのことができます。これは、上肢に障がいのあるユーザーがディスプレイをタップしなくてもピンチやクレンチのようなジェスチャーでApple Watchを操作するための方法である、Apple WatchのAssistiveTouchで使われる革新的なテクノロジーを基盤としています。
    • ペアリングしたiPhoneからApple Watchを遠隔で操作できるようにするApple Watchのミラーリングにより、身体機能に障がいのある方々にとってApple Watchがこれまでに以上に使いやすくなります。Apple Watchのミラーリングでは、音声コントロールやスイッチコントロールのようなiPhoneの支援機能を利用してApple Watchを操作できるため、Apple Watchのディスプレイをタップする代わりに音声、サウンドアクション、ヘッドトラッキング、他社製の「Made for iPhone」スイッチを使ってApple Watchを操作できます。Apple Watchのミラーリングは、ハードウェアとソフトウェアの統合やAirPlayにおける進歩を利用することで、身体機能に関するこれらのアクセシビリティ機能を使うユーザーが、血中酸素ウェルネス、心拍数、マインドフルネスなどApple Watch独自のアプリケーションを活用できるようにします。
    • Apple Watch Series 7のQWERTY配列のキーボードに日本語、フランス語、ドイツ語、イタリア語、ポルトガル語(ブラジル)、スペイン語(メキシコ、スペイン、中南米)のサポートが追加されます。
    • 再設計されたDockでは、使用中のアプリがほかのアプリよりも優先的に表示され、より簡単にすばやくそのアプリに戻れるようになります。
    • リマインダーアプリでは、日付と時刻、場所、タグ、メモなどの主要な詳細情報を追加したり編集したりできるようになります。
    • アップデートされたカレンダーアプリでは、Apple Watchから直接新しいイベントを作成できるため、生産性を維持できます。アップデートされた「リスト」「日」「月」の表示に加え、はじめて「週」表示にアクセスできるようになったことで、より多くの方法でカレンダーのイベントをスクロールできるようになります。
    • 「心拍数回復」は、心血管系の健康状態のバロメーターとして役立つフィットネス指標です。Apple Watchでは、屋外ウォーキング、ランニング、ハイキングワークアウトで、強度がピークに達していなくても、「心拍数回復」の推定値が表示されるようになります。この指標はヘルスケアアプリケーションで長期にわたって追跡できます。

watchOS 9を利用できるデバイス一覧

watchOS 9を利用するには、iOS 16以降を搭載したiPhone 8以降、およびiPhone SE(第2世代)と、Apple Watchの以下のモデルが必要となっています。

  • Apple Watch Series 4
  • Apple Watch Series 5
  • Apple Watch SE
  • Apple Watch Series 6
  • Apple Watch Series 7

提供について

watchOS 9のデベロッパ向けベータ版は、本日よりdeveloper.apple.com/jpを通じてApple Developer Programのメンバーに提供されます。watchOSユーザー向けのパブリックベータ版は、来月よりbeta.apple.comにて提供されます。

watchOS 9の正式版は、今秋リリース予定となっています。iOS 16が搭載されたiPhone 8以降およびiPhone SE(第2世代)以降とペアリングされているApple Watch Series 4以降に対して、無料のソフトウェアアップデートとして提供されます。

詳細は以下リンクからご確認を。

apple.com/jp/watchos/watchos-preview

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