Appleは、現地時間2023年1月23日、iPhone用OSであるiOSの最新版「iOS 16.3」を正式にリリースしました。
このアップデートでは、黒人歴史月間を記念した新しい壁紙や「iCloud」用の高度なデータ保護、および「Apple ID」用のセキュリティキーが導入されるほか、緊急SOSで意図しない緊急通報を防ぐための機能が導入されています。
アップデートでの変更点は以下の通り。
- 黒人歴史月間を記念して黒人の歴史と文化をたたえる新しいユニティの壁紙
- iCloud用の高度なデータ保護により、エンドツーエンドの暗号化で保護されるiCloudデータのカテゴリが、iCloudバックアップ、メモ、写真を含む合計23種類に拡大し、クラウドでデータ漏洩が起きた場合でも情報を保護することが可能
- Apple ID用のセキュリティキーを使用すると、新しいデバイスでの2ファクタ認証によるサインイン時に物理的なセキュリティキーがないとサインインできなくなり、アカウントのセキュリティを強化することが可能
- HomePod(第2世代)に対応
- 緊急SOSで意図しない緊急通報を防ぐために、サイドボタンと、上下どちらかの音量ボタンを長押ししてから放す操作が必要
- フリーボードで、Apple Pencilまたは指を使って描画した筆線が共有ボードに表示されないことがある問題を修正
- ロック画面の壁紙が真っ黒になることがある問題に対処
- iPhone 14 Pro Maxのスリープ解除中に横線が一時的に表示されることがある問題を修正
- “ホーム”のロック画面ウィジェットにホームAppの状況が正確に表示されない問題を修正
- Siriがミュージックのリクエストに正しく応答しないことがある問題に対処
- CarPlayのSiriへのリクエストが正しく認識されないことがある問題を解決
この他、アプリがユーザーの機密データにアクセスできる可能性がある問題やアプリがユーザーの連絡先に関する情報にアクセスできる可能性がある問題、プライバシー設定をバイパスできる可能性がある問題など計12の脆弱性が解消されているので早めにアップデートした方が良さそうです。
なお、本アップデートは、iPhone 8 以降のデバイスが対象となっています。
アップデートは、「設定」→「一般」→「ソフトウェア・アップデート」から行う事が可能ですが、必ずバックアップをした後に行うようにしましょう。
参考About the security content of iOS 16.3 and iPadOS 16.3 – Apple サポート (日本)